記事執筆日現在、美濃赤坂(東海道線美濃赤坂支線)~笠寺(東海道本線)では「赤ホキ」と呼ばれる貨物列車が運転されている。この呼称は、連結されるホキ9500・ホキ2000型貨車の塗装色が由来となっている。
この列車は岐阜県大垣市にある矢橋工業で生産された石灰石を、愛知県東海市にある新日鉄住金名古屋製鉄所へ輸送するために運転されている。
矢橋工業側の末端区間は西濃鉄道、新日鉄側の末端区間は名古屋臨海鉄道が路線を所有しており、列車のけん引も同社所有の機関車が担当している。
JR線上ではJR貨物の機関車が列車をけん引しており、うち1往復(5781レ~5780レ)は愛知機関区所属のEF64型1000番代が充当されていた。
国鉄型電気機関車が赤ホキをけん引する光景は、過去に青梅線や美祢線などでも見られたが、近年はこの5781レ~5780レが唯一の事例となっていた。
2021年3月のダイヤ改正で、5780レの所定けん引機が吹田機関区所属のEF66型に変更された。従って、EF66 27の充当または代走が発生しない限り、国鉄時代に製造された機関車による赤ホキのけん引は見ることができなくなった。