0番台初期車

103系の中で最も初期のグループ。外観上の主な特徴として、低運転台・白熱前照灯・非冷房・非ユニット窓であることなどが該当した。(いずれも後に改造を受けて変化している場合がある)

JR西日本

近ヒネK603編成(クハ103-1)@浅香
日根野電車区K603編成は、クハ103のトップナンバーであるクハ103-1と、その続番であるクハ103-2が組み込まれていた編成である。
両車とも1964年に池袋電車区(山手線)に新製配置され、数回の転属を経て一旦両車が別々の編成に組み込まれた時期もあった。その後2007年に森ノ宮電車区(大阪環状線)から日根野電車区(阪和線)へ転属した際、再び両車が同じ編成に組み込まれた 。
クハ103-1・2ともに、冷房化・戸袋窓と妻窓の閉塞・前照灯のシールドビーム化・排障器設置・前面Hゴム部の金属支持化などの改造を受けた。
2011年に225系への置き換えにより運用終了したが、クハ103-1はオレンジバーミリオン塗装へ復元の上、京都鉄道博物館へ収蔵された。
近ヒネK603編成(クハ103-2)@浅香
クハ103-1@京都鉄道博物館
近ナラNS414編成(クハ103-135)@京都
奈良電車区NS414編成は、1969年にクハ103-127が品川電車区、135が池袋電車区(いずれも山手線)へ新製配置され、数度の転属を経て2013年に奈良電車区(関西本線・奈良線)へ配置された。(モハ103-486+モハ102-642は1975年製)
奈良電車区へ転属する以前は日根野電車区(阪和線)に所属しており、2013~2016年の間はスカイブルー塗装で奈良線の運用に就いていた。
クハ103-127・135ともに、冷房化・戸袋窓と妻窓の閉塞・前照灯のシールドビーム化・排障器設置・前面Hゴム部の金属支持化などの改造を受けた。
2016年に221系への置き換えにより運用終了した。
近ナラNS401編成(クハ103-167)@奈良線 稲荷~東福寺
奈良電車区NS401編成は日本で営業運転を行う103系の中で、初期型先頭車(非ユニット窓、元白熱前照灯)を含む最後の編成であった。
1970年にクハ103-167・168が明石電車区(東海道緩行線)へ新製配置され、数度の転属を経てクハ103-167は2008年、168は2006年に奈良電車区(関西本線・奈良線)へ配置された。(モハ103-423+モハ102-579は1974年製)
クハ103-167・168ともに冷房化・戸袋窓と妻窓の閉塞・シールドビーム化・排障器設置・前面Hゴム部の金属支持化など 、クハ103-168がドア窓の金属支持化などの改造を受けた。
2018年に205系への置き換えにより運用終了した。
近ナラNS401編成(クハ103-168)@奈良線 東福寺~稲荷
近ナラNS401編成(クハ103-168)@奈良線 東福寺~稲荷

JR東日本

横ナハT9編成(クハ103-576)@武蔵白石
中原電車区T9編成は、1966年にクモハ103-69+モハ102-177が蒲田電車区、クハ103-576が下十条電車区(いずれも京浜東北線)に新製配置され、数度の転属を経て1987年に中原電車区(鶴見線)へ配置された。
全車が冷房化・妻窓の閉塞、両先頭車が前照灯のシールドビーム化・前面強化、 クモハ103+モハ102がドア窓の金属支持化、 クモハ103が前面Hゴム部の金属支持化などの改造を受けた。
2005年に205系への置き換えにより運用終了した。
横ナハT9編成(クハ103-576)@武蔵白石~浜川崎
横ナハT2編成(クハ103-588)@鶴見
中原電車区T2編成は、1966年にクモハ103-71+モハ102-180が、1967年にクハ103-588が蒲田電車区(京浜東北線)に新製配置され、数度の転属を経て1991年に中原電車区(鶴見線)へ配置された。
全車が冷房化・妻窓の閉塞・ドア窓の金属支持化、両先頭車が前照灯のシールドビーム化・前面強化、クモハ103が前面Hゴム部の金属支持化などの改造を受けた。
2005年に205系への置き換えにより運用終了した。
仙ミノRT-107編成(クハ103-107)@あおば通
宮城野電車区RT-107編成は、1967年にクハ103-107・112が品川電車区(山手線)に新製配置され、数度の転属を経て1990年に陸前原ノ町電車区(仙石線)へ配置された。(モハ103-364+モハ102-520は1973年製)
全車が仙石線向けのリニューアル改造を受けており、冷房化・妻窓の固定化・ドア交換・押しボタン式半自動ドア化・ユニット窓化・前照灯のシールドビーム化・前面窓の2枚窓化・種別表示幕設置などの改造を受けた。
2003年に205系への置き換えにより運用終了した。
東マト22編成(クモハ103-147)@我孫子
松戸電車区22編成は常磐快速線用の付属編成(5連)で、首都圏エリアの103系で最後まで残ったグループである。
1968年にクモハ103-147+モハ102-313が松戸電車区へ新製配置された。(クハ103-428は1976年製、モハ103-593+モハ102-749は1977年製)
全車が冷房化、クモハ103-147が前照灯のシールドビーム化・前面強化・前面Hゴム部の金属支持化・列車番号表示機のLED化などの改造を受けた。
松戸電車区の103系は基本的にE231系へ置き換えられ、当編成は2006年のダイヤ改正における運用数削減により運用終了した。
千ケヨE27編成(クモハ103-153)@西国分寺
京葉電車区E27編成は1967年にクモハ103-153+モハ102-321が松戸電車区(常磐快速線)、サハ103-210が下十条電車区(京浜東北線)、1968年にクハ103-632が松戸電車区(常磐快速線)へ新製配置され、数度の転属を経て1997年に豊田電車区(武蔵野線)で組成された。(モハ103-376+モハ102-532は1973年製、モハ103-585+モハ102-741は1977年製)
全車が冷房化、両先頭車が前照灯のシールドビーム化・前面強化などの改造を受けた。 外観上の特徴として、ATS-P機器増設によりクモハ103の運行番号表示機が埋め込まれている点が該当する。
2004年に205系への置き換えより運用終了した。

0番台一次改良車

当時試験中だった冷房装置の搭載は見送られたものの、ユニットサッシやシールドビーム前照灯などが採用されたグループ。

近ヒネJ425編成(クモハ103-2505)@天王寺
日根野電車区J425編成は、1972年にモハ103-304+モハ102-460が明石電車区(東海道緩行線)へ新製配置された後、数度の転属を経て2007年に日根野電車区(阪和線)へ配置された。(サハ103-360は1974年製、クハ103-602は1967年製)
モハ103-304は、淀川電車区(片町線)への転属時にクモハ103-5006へ改番(先頭車化・自動解結装置設置改造)、奈良電車区(関西本線・奈良線)へ転属後にクモハ103-2505(自動解結装置撤去)へ改番された。
上述した片町線関連の改造とは別に、冷房化・戸袋窓と妻窓の閉塞・排障器設置などの改造を受けた。
編成組み換えによりサハ+クハが交換された後、2018年に225系への置き換えにより運用終了した。